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「やっていけない」地方を見捨てておいていいのか

「やっていけない」地方の実態
2008/3/11


地方が苦しい、苦しいといわれるが、その実情はどうなのか。財政再建団体になった夕張市の状況は大きな話題になったが、多くは目に見えないままだ。「朝ズバッ」が、珍しく重いテーマに挑んだ。

総務省が出した新しい財政の目安に、「実質公債費比率」というのがある。自治体収入のうち借金返済に充てられる割合のことだ。数字が大きければ財政状態は悪い。

18%以上で借り入れに国の許可が必要な自治体が464と35%以上で財政再建団体に該当するものが3つある。夕張市は38.1%だったが、それ以上のところがあった。

長野県王滝村の実質公債費比率は、42.2%だ。村役場の壁のひび修理も満足にできない状態だ。それはそうだろう。収入の半分近くを、返済にもっていかれるのだから。なぜこうなったのか。

王滝村は御岳登山の玄関口。かつては、木曽ヒノキの林業で栄え、木材引取税とダムの固定資産税で豊かな村だった。中学生をオーストラリアへ研修に出したこともあった。1961年にできた「おんたけスキー場」も大いににぎわった。

ところが、バブルの崩壊からスキー人口が激減。村はスキー客誘致にと過大な設備投資を続けたために、企業債の返還に追われる立場になった。

当時の村長は「いまになって思えば、投資をひかえるべき時に投資してしまった」という。さらに、小泉内閣が進めた三位一体政策で、あてにしていた交付税が入らなくなったのが痛かったという。「地方への税源委譲で入るのが200万円で、カットされた交付税は5億なんですね。これじゃぁ、やっていけない」

政府は今年に入って、戦後3度目になる赤字地方債の発行を認め、88自治体が 1984億円を借金した。借金を払うための借金だ。瀬戸晋王滝村長は「苦しいなんてもんじゃないが、自助でやるしかない」という。

村の中心から離れた滝越地区に住む4歳の女の子が画面に登場した。保育園に行くにはバスで30分かかる。が、そのバスが廃止になってしまった。村営診療所も廃止。水道料金、保育料も値上げ。補助金はカット。しかし人口は1012人である。できることは限られる。

みのもんたがため息をついた。「正直なご感想を」

寺脇研は「子どもが生活できない、年寄りが生活できない地域をつくっちゃったのは、みんなの責任ですよ。バブルの時に尻をたたいた国にも責任があるし、それにのっちゃった地方にも責任がある」

みのは「入浴施設に6億円、スキー場に128億円つぎこんで、客が来ない。そりゃあつぶれますわね」

最後に、自治体の一覧を示して、ひとことやるところで時間切れになってしまった。折角意欲的なのに、こういう話を、最後に置いちゃいけない。
文 ヤンヤン | 似顔絵 池田マコト


 「地方への税源委譲で入るのが200万円で、カットされた交付税は5億なんですね。これじゃぁ、やっていけない」と語るのは、長野県王滝村の当時の村長。

 雀の涙の税源委譲と引き換えにどーんとカットされた交付税。小泉内閣が進めた三位一体政策の実情はこんなもの。

 バブルの崩壊から延々と続く長雨に対し、本来ならば、地方により大きな傘を提供すべきなのに、小泉内閣が行ったことは、逆に地方から傘を取り上げることだったわけです。傘を取り上げられて多くの地方公共団体が今ずぶぬれの状態になっています。

 長野県王滝村の場合、保育園に行くバスも廃止。村営診療所も廃止。水道料金、保育料も値上げ。補助金はカット。

 こんな、子どもが生活できない年寄りが生活できない地域が日本のあちこちに出来つつあります。予算がないということでこのまま放置するのであれば、どんどんと人の住めない地域が広がっていくばかりです。

 ネオリベ論者に言わせれば、多分「コストのかかる田舎など潰してしまえ」となるのだろうけど、そんな風に単純に割り切っていいのでしょうか。

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