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"Japain"(日本はイタイ)という「The Economist誌」の記事

「かんべえの不規則発言」さん

<2月25日>(月)

○今週号のThe Economist誌で、とっても久しぶりに日本がカバーストーリーになっています。でもねえ、あんまりいい内容ではないのですよ。その名も"Japain"(Japanに"i"が入って"pain"=痛いが隠れている)という題名で、これはもう「日本はイタイ」とでも訳すしかありません。ああ、痛い、イタイ。(ちなみに、全世界版ではカストロの引退がカバーになっているようです)


かんべえさんが、The Economist誌の"Japain"という記事を日本語に訳しておられます↓。

「日本はイタイ」

世界第2位の経済大国はなおも怯えている――政治こそが問題である。


 日本の「失われた十年」の亡霊が米国にとりついている。米国の住宅バブル崩壊の結果が金融市場に広がるにつれて、日本の恐ろしい体験が他の先進国の教訓になるかどうかを問うことが流行となっている。日本の不動産と株のバブルは1990年に崩壊し、それによってもたらされた不良債権はGDPの5分の1にも達した。それから12年もたってから、経済はかろうじてまっとうに成長を始め、2005年になってようやく金融不安と資産デフレは過去のものになったと言うことができた。今日に至っても、日本の名目GDPは1990年代のピーク時を下回っており、失われた機会の大きさを物語っている。

 それでも亡霊は残っているかもしれない。当時の日本と今の米国には共通点があり、その最たるものは金融危機が実体経済を脅かしているということだ。しかし相違点のほうが多い。日本はまさしく懸念材料である。それは他の先進国が同じ落とし穴に嵌ることを運命づけられているからではなく、日本がほかならぬ世界第2位の経済大国であり、病巣の根源的な原因に挑んでいないからである。

○ふたつの行き詰まり

 現時点のもっとも陰鬱な見込みをもってしても、日本の例に比べれば米国のバブル崩壊は小さく見える。株式市場の下落を例にとってみよう。米国の S&P500は1999年のピーク時から8%下がっている。日経225は1989年のピーク時の3分の2に近い。商業地価のブームと崩壊の比較もほとんど劇的である。

 より重要な違いは、両国がいかに混乱に陥り、それに対応しているかだ。米国では、政府は不動産ローンの巨大な市場を適切に監視していなかった点で非難されよう。それでも崩壊に対しては、金融政策と財政出動で積極的に対応している。金融機関は損失を公表することに余念がない。日本では、市場を欺くことに政府が共謀し、問題を何年も先送りすることでも共謀した。

 日本の経済は今でも政治によって守られている。1990年以来、多くのことが変わったにもかかわらず、景気の下降局面になると日本の構造的な欠陥があらわになる。2~3年前には、今でも中国より大きな経済力を持ち、いくつかの素晴らしい企業を有する日本が、米国が疲弊したときには世界経済の不振を牽引してくれるものと、期待を集めたものだ。しかしその可能性は低そうである。生産性は低く、投資効率は米国の半分程度。企業が賃上げに失敗していることもあり、消費は今でも萎んだままだ。官僚機構の失敗が経済のコストを上昇させており、日本はこれ以上経済が失望を招かないように、通商と競争への改革を立て直す必要がある。

 過去半世紀にわたって政権を担い、今も利権構造を有している自民党は、こうした問題に取り組むことを諦めてしまった。2001年から06年にかけて、変わり者の小泉純一郎首相の時代にあった改革志向は、今では逆行している。さらに悪いことに、昨年7月に野党民主党が参議院の多数を握った。憲法は、参議院と衆議院が違う政党に支配される事態を想定しておらず、参議院は衆議院とほぼ同じ力を持つため、野党は事実上あらゆる政府の方針を妨害することができる。

 昨年9月に首相となった福田康夫は、最初の4ヶ月をインド洋における給油活動を再び認めさせる戦いに費やした。そして現在は、4月から始まる来年度予算を通し、3月19日に就任する新しい日銀総裁を指名することで、民主党との戦いに手一杯である。

 問題は憲法上の問題にとどまらない。日本はもはや一党支配体制ではないにもかかわらず、政権交代可能な野党がいるには程遠いという、中途半端な状況にある。二大政党はいずれも矛盾でまた裂きになっており、改革派はそれぞれ古臭い保守派と社会主義者に足を引っ張られている。政治的な混迷によって、自民党内の古い勢力――派閥、保守的な官僚機構、建設業者や農業団体など――の影響力が増している。他方、民主党の小沢一郎代表は、かつては改革派と見られていたが、今では古いタイプの自民党のボスのように見える。

 日本政治は緩衝地帯へ転がり込みつつある。予算編成をめぐり、3月にも衝突があるかもしれないが、それを避ける一案として、昨年11月に福田氏と小沢氏が語り合ったように、自民党と民主党が「大連立」を組む方法がある。この案は、民主党幹部たちの猛反発を受けて退けられた。実際のところ、それでは経済を改革するというよりも、日本はご祝儀を分配する一党支配時代に逆戻りしてしまうだろう。

○今や洗濯のとき

 それでも緩衝地帯が日本にはピッタリかもしれない。さもなくば、総選挙(おそらく何度も繰り返されることになるだろう)に打って出ることが、政党には自らの右顧左眄を修正し、有権者には利権を競うだけの候補者以上のものを選ぶ、真の機会を与えるだろう。

 かすかな望みはある。超党派の政治家、学者、経営者などが「せんたく」(選択という意味と洗濯という意味を兼ねている)という圧力団体を組織した。急進的なことに、彼らは中央集権型のシステムの分権化を望んでいる。現状では、地方の政治家たちは東京の利権分配者の奴隷であるに過ぎない。「せんたく」は主要政党は筋の通ったマニフェストに基づいて選挙を行うべきであり、選挙の際には地元の使われない高速道路やどこへも行けない橋といった間違った政治にまどわされない、普通の日本人たちに働きかけることを考えている。

 総選挙をすれば、混乱に輪をかけるだけだと言う政治家は多い。それは壊れたシステムの上で政治家たちが肥太る議論である。有権者は物事が正しく動くような機会を必要としている。もしも選択肢が混乱であるならば、やるしかないではないか。


改革の遅れで、日本はますます駄目になっているというような主張です。

アメリカは、崩壊に対しては、金融政策と財政出動で積極的に対応しているのに、日本はしなかったと批判しています。

これは、「財政再建」第一の小泉カイカクのせいで、「財政出動」を行えないからなのに、「古臭い保守派と社会主義者」のせいにして、「改革志向は、今では逆行した」と嘆いています。

日本経済が収縮に次ぐ収縮を続けているのは、日本政府が小泉カイカクという名のデフレ政策(不況時にデフレ政策を続けるという狂気の経済政策)を止めようとしないからであるのは明白であるのに、それを、「改革の遅れ」のせいにして、「更なるカイカクを進めろ」という基地ガイじみた記事です。

このような記事を鵜呑みにして危機感を感じたネオリベ論者が、そのうちまた、「カイカクを逆行させるな」という主張を必死に繰り広げることでしょう。



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