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「労働生産性」が低いことがそんなに悪いことなのか。

 以前から、日経や日経信者を中心にしたネオリベ論者が、「日本の労働生産性」が低いことを根拠に、「これは日本社会の構造が悪いのだ。構造を改革しなければいけない」と述べるとともに、「既得権集団」叩きをしていたわけですが、「日本の労働生産性」が低いことがそんなに悪いことなのでしょうか。

 労働生産性とは、単位労働あたりどれだけの付加価値を生み出したかを測る尺度ですが、具体的には、[GDP(その業界の国内総生産)÷その業界の国内就業者]で計算されます。

 この分母の就業者数には、不法に入国した外国人労働者や他国からの通勤者などは、カウントされません。しかし、分子のGDPはこれらの労働者が働いた分だけかさ上げされています。だから、隣国からの通勤者が就業人口の4分の1を占めているルクセンブルクのGDPが高くなり、OECDの国際比較では、労働生産性トップになるというような現象も起こります。

 統計上に表れない不法入国した外国人労働者は、日本でも社会問題になっていますが、アメリカやヨーロッパ各国では、就業者の中でかなりのウエートを占めるようになっています。アメリカでは全就労者の10%に上るともいわれています。この点に着目して、労働生産性を再計算すると、日本の労働生産性は19位から一気に7位に浮上するという試算もあります。

 日本でも、不法入国した外国人労働者を野放しにして増えるに任せておけば、労働生産性が上がるかもしれません。でも、そんなことまでして、労働生産性の見かけの数字をあげようとするのはもちろん馬鹿げた事です。

 また、コンビニの24時間営業なんていうのも、労働生産性を下げている元凶です。24時間営業なんてするから、従業員やアルバイトが3倍必要になるのです。24時間営業を止めて8時間営業にすれば、労働生産性は飛躍的に上がるでしょう。

 しかし、コンビニは顧客の利便性のために24時間営業を行っているわけで、それにより結果として、彼らの労働生産性が低くなったとしても、それは彼らの働きが悪いためではないのです。ましてや、「既得権集団」のせいなどではありません。

 先ほど、説明したように、労働生産性は、単位労働あたりどれだけ稼ぎ出したかという金額で計るものです。

 「ネオリベ論者」の理想とする「競争社会」が苛烈であればある程、価格競争・価格破壊が起こりその結果として、単位労働あたりの稼ぎは減りその結果、労働生産性は下がります。

 ネオリベ論者は「競争をすればサービスの質は良くなり価格は下がる」と競争の効用を説きますが、それはすなわち労働生産性が下がる事を意味しています。

 一方で、「労働生産性が低いこと」を批判しながら、更に「労働生産性を下げる」競争を奨励しているのだから、矛盾もいいところです。

 労働生産性を高めようと思えば、独占企業がその独占的地位を利用して自社製品を目玉の飛び出るほどの高価格で売り出せば良いのです。消費者にとっては非常に迷惑なことだし、社会にとっても望ましいことではありませんが・・・。

 また、労働生産性はマージンを稼げる産業の方が有利で高い評価が得られるとも言えます。具体的には証券や金融、外国為替といった「交換差益」を生業とする産業が強いのです。右から左に金を移動させるだけの産業が、手間暇のかかる製造業や、サービス業よりも効率的であるのは当然のことです。日本のように製造業や、サービス業を中心にした国が、英米のように金融中心の国よりも労働生産性が低いのは当たり前のことで、それを問題視する方がおかしいのです。

 このように「労働生産性」などというものには大した意味などないのです。「労働生産性を上げるために、日本も金融中心の国になるべきだ」というような主張をする「労働生産性至上主義者」と呼ぶべき人もいますが、何の実態もない数字に踊らされるのは愚かなことです。




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COMMENTS

同じ考えです

それ↑同感です。ご立派!
これから、応援させてもらいます。

Re:同じ考えです

ジュリア♪さん、はじめまして。
おほめの言葉、どうも。
今後とも、よろしく。

同意します

株式日記さんから飛んできました。
仰られている矛盾に国民が苦しんでいるって感じです。
中には苦しみから疲れになって病んでいく人も多いと思います。
今の時代を見切った人は病む前に心の対応策をたてるでしょうが、真面目で頑張り屋さんな人ほど冷静に時代を見る余裕も無く壊されていくのだと思います。

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