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日経の「その場しのぎの」社説

日経の社説(2月2日)
「『総論賛成、各論反対』はよくある光景だが、外国資本の受け入れ促進について、この言葉通りの事態が足元で進んでいる。内閣府は先月末に有権者会議を発足させ、外資による国内直接投資の倍増をめざして投資促進の具体案づくりを始めた。一方で国土交通省は空港関連企業への外資規制導入を計画し、近く閣議決定に持ち込みたい意向である。

この規制案は2009年度以降に実施される成田国際空港会社の株式上場をにらんだ措置だ。「空港の経営権が外資に握られると、安全保障上の懸念が生じる」などの理由で、空港法に外資の議決権を3分の1未満に制限する規制を盛り込む。加えて空港関連企業についても同じ規制を導入する。具体的には羽田空港のターミナルビルを運営する日本空港ビルデングなどが対象だ。

成田空港会社の株式上場による完全民営化は経営の自由度を高め、サービス向上をはかるために必要な措置である。だが、外資規制の導入には賛同しがたい。外資の資本参加によって、国の安全保障や公の秩序維持に支障が出る恐れがある場合は、日本政府は外為法に基づき、出資や買収の中止命令を出すことができる。この規制がすでにありながら、いわゆる『業法』にも外資規制を盛り込み、二重に縛る理由がよく分からない。

国交省は投資ファンドなどが空港の経営権を握り、空港利用料などを不当に引き上げる懸念も指摘している。だが、これは外資に限らず、国内のファンドや企業が株主になっても同じ事態は起こりうる。こうした懸念を封じるには、資本規制でなく、利用料金を認可制にするなど行為規制で対応すべきである。公共性の強い価格について、政府が一定の権限を持つことの必要性は私たちとしても理解できる。

空港会社への外資規制導入は、渡辺喜美金融担当相が反対するなど閣内からも異論が出ている。国交省は外資規制に拘泥せず、空港の効率化や乗客らの利便向上を第一義とした新たな枠組みを考えてほしい。少子化の進む日本が経済成長を続けるには、外資の対日投資を促進し、グローバル経済の活力を国内に取り込む作業が不可欠だ。だが、実態は苦戦続きで、昨夏以降の株安は外国人投資家の売りが先導した。新たな外資規制の導入は、海外から見れば中長期的な投資先としての日本の魅力を一段と引き下げかねない。『日本は閉鎖的』というイメージが定着すれば、日本の国益にとって大きなマイナスである」


 2月2日の日経社説。空港関連企業への外資規制導入に反対しています。

 外資規制の導入などしなくとも、「国の安全保障や公の秩序維持に支障が出る恐れがある場合は、日本政府は外為法に基づき、出資や買収の中止命令を出すことができる」と言っています。

 つまり、外為法があるから大丈夫というわけです。

 それでは、今月起こった、英の投資ファンドがJパワー(電源開発)株を20%まで買い増すことを求めている問題について、日経はどう述べているでしょうか。

 Jパワー株に関しては、政府は16日、外為法に基づき、英の投資ファンドに対して投資の中止を勧告しました。

 これについて、日経は「株式買い増し拒否という強硬手段に訴える前に、他に有効な手だてがなかったのか」とか、「自由経済の建前からしても、政府による民間経済への介入はできるだけ少ないことが望ましい」と述べています。

 あらあら、2月のときは、「外為法があるから云々」と言っておきながら、実際に「外為法」を発動すると、「強硬だ」とか、「政府による民間経済への介入は望ましくない」と御託を並べていますよ。

 結局「外為法があるから云々」などというのは、「規制論者」を黙らせるための言い訳に過ぎなかったというのがよく分かりますね。

 また、2月の社説では、資本規制などしなくても、「利用料金を認可制にするなど行為規制で対応すべきである」と述べていますが、これについても、多分同様でしょうね。

 実際に、行為規制をやろうとすると、「そんなことをしなくとも他にやり方があるのではないか」とか、「政府による民間経済への介入は望ましくない」とかと、外資にとって都合の良い屁理屈を捏ねあげるのに決まっています。

 結局、日経は、「我が国の安全保障」になど何の関心も無いのでしょう。

 国の安全保障については、常に最悪の事態を想定すべきであり、かつ最悪の事態に陥る何ステップか前に、そのような道を避け別のルートを進んでおく方が、安心であることは言うまでもありません。

 国の安全保障を軽んじ、外資の都合を優先するような論理を展開するような政治家・言論人は、たとえ保守を自称していようと、本物の保守などでは断じて有り得ません。 

日経の社説(4月17日)
 英投資ファンドのザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド(TCI)がJパワー(電源開発)株を20%まで買い増すことを求めている問題で、政府は16日、外為法に基づく投資の中止を勧告した。

 電力の安定供給を損ないかねないという理由だが、議論が尽くされたかどうか疑問が残る。

 株買い増しに待ったをかける理由として、政府は電力インフラの整備に支障の出る恐れをあげる。関税・外国為替等審議会の吉野直行部会長は特に原子力発電に言及し、「原子力は20―25年の長期で考える必要がある」と指摘した。

 通常3―5年の短期の時間軸で利益回収をめざすファンド主導の経営と、息の長いインフラ投資は両立しにくいという見解である。

 この説明は一定の説得力があるが、一方で株式買い増し拒否という強硬手段に訴える前に、他に有効な手だてがなかったのか、という疑問もわく。自由経済の建前からしても、政府による民間経済への介入はできるだけ少ないことが望ましい。

 TCIは譲歩案を示し、原発や送電網といった基幹インフラの整備については、自らの議決権を凍結するなどして、安定的な投資を阻害しないと表明している。

 これに対し「案の提示時期が遅い」「実効性が疑問」など批判もあるが、政府もより真剣にTCI案を吟味しても良かったのではないか。

 仏ルノーが1999年に日産自動車に出資する際に、日産の宇宙航空事業が外資の傘下に入ることに、安全保障上の懸念が生じた。このときの政府の対応は柔軟で、同事業の機密保持などを条件にルノーの出資を認め、日産の復活が実現した。

 外からの投資を拒絶するためでなく、受け入れるためにどんな工夫ができるのか。政府はそこに知恵を絞るべきである。

 そうでなくても、海外の投資家は日本の閉鎖性に懸念を抱いている。外資が入ってきてから後出しジャンケン的に導入を図った空港の外資規制案のほか、企業同士の株式持ち合いも復活している。

 日本全体が内向き姿勢を強めれば、新たな資本や人材、アイデアの流入が止まり、私たち自身にそのツケが回ってくる。

 Jパワー問題は外為法を使って投資の中止を勧告する初のケースで、今後の先例ともなる。「異質な株主を排除した」と否定的に受け取られるのではなく、規制発動の必然性を世界に納得してもらえるか、政府の外向けの説明能力が試される。




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